病院から離れていく看護師

もう嫌だ。毎日が楽しくなくなっていく。なぜだろう。看護師になりたくて資格を取ったのに。いつからか看護師を辞めたいと思うようになっていた。

看護師経験が浅い20代は、まだ経験や知識を深めたい、患者さんから頼られるような看護師になりたいと思って頑張れた。あの辛かった学生時代、ひたすらに分析をして文章ばかり書いてた時、せっかく頑張って看護学生を卒業したのに、看護師として一人前ならなければ勿体ないという思いがあった。周りは先輩ばかりで、注意されながらも、一つ一つ知識に繋がっていくことが楽しかった。

30代は、自信もついてきて、責任あることも任されるようになり、張り切って頑張れた。部署異動で、30代のほとんどを手術室で過ごすことが多かったが、新しい知識と技術、なかなか学べない内容を学ぶことができた。手術室看護も奥が深く、楽しく学べた。何より、看護師と医師だけでなく、検査や放射線、業者の方など多職種と関わり、一つの手術をチームとしてやりとげることにはとてもやりがいが大きかった。

40代で、病棟へ移動が決まった。手術室勤務が長くなり、長期にわたり病棟から離れていたせいか、電子カルテの使い方から戸惑った。それに伴い、記録するシートの内容も変わり、ついていくのが必死な毎日となる。そこに、急性期病棟という、整形外科、外科、内科と急性期を集めた病棟の業務は煩雑化し、さらに高齢者率も関係しており、認知症の対応に追われ、私だけでなく周りのスタッフみんなが疲弊しているのが良く分かった。何より、病棟はたくさんのスタッフもいるため、人間関係も複雑化している。夜勤や、救急搬送の呼び出しのストレスも少なからずある。

何を改善していけば、病院勤務の看護師にとってモチベーションが上がるのか。常に課題である。

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