看護師として働き退職してから思うこと

親としての責任からの解放

心身の疲労で先月末で退職した。総合病院で看護師として働いていたが、部署異動で多忙な業務と責任、長時間労働と夜勤に心と体がついていけなかったからだ。今まで何度も辞めたいと考えたことはあった。しかし、子育てもありお金が必要になるため、親としての責任感を果たそうと今まで頑張ってこれたように思う。現在は、子供も社会人となり夫と二人暮らし。自分のことを中心に考えればよくなった。そのとたん、体の力も抜けて辛いことは辛いと踏ん張れなくなった。我慢して仕事を続けることが私の心と体を少しづつ蝕んでいった。

自分を騙しながら仕事をこなす

はじめは、新しい学びもあり期待と不安が入り混じり仕事が楽しいと感じていた。しかし、だんだんと異変がでてきた。趣味に手をつけられなくなってきたり、毎日不安だったり、夜勤前には頭痛が出るようになった。私はもともと頭痛もちであったため、「また気圧の変化かな」と思ったり、「昨日の長時間労働の疲れが残ってるんだな」と思い、仕事に行いけばアドレナリンが出るのか切り替えて仕事に取り組むことができていた。今となれば自分に言い聞かせ騙していたように思う。不安に対しても、「まだ異動して数か月しか経ってないため不安なのは当たり前」と何度も言い聞かせていた。

趣味を楽しめない

異動してからは、私の趣味であるお菓子づくりをしたいと思わなくなっていた。また、図書館で本を借りて読み終えずに返却することが多くなった。本を読みたいと思って借りても、字を追っているだけで頭に入ってこないのだ。何度も同じところを繰り返し読んでは途中で諦め、1冊読み終えずに返却する行為を繰り返していた。

退職の決意

このようなことが続き、もしかしてこれは何かの症状ではないのか?と思い、調べると適応障害が当てはまった。「あー、これって適応障害かも」と思いながら、また騙しながら仕事を続けていた。ある時、トイレに行って鏡の前で手を洗っていたら涙が出てきた。「あれ?なんか泣けてくる」「こんな状態のまま続けたら壊れるかも」と思いながらも仕事があるため、切り替えて業務に取り組んだ。しかし、次の日も同じように涙が出てきた。「これはやばい、このままじゃダメだ」と、この日をきっかけに退職を決意した。

自分で適応障害ではないかと疑った時に何か対策を取っていたら、退職していなかったかもしれない。騙しながら毎日頑張る日々は、人の心を急に折ってしまう。心が折れると、どんな提案をされても受け入れられず、本人の中では退職しか解決法はないのだ。特に、看護師という職業は自己犠牲の精神を持っている人が多くいる。このことを理解して、心の中の水が溢れ出す前に気づき、対策をとっていかなければいけない。

看護師と病院を守るためにできること

それにはどう対策していくといいか。一つ目は、ストレスチェックをシーズン毎で行い1年に4回こまめに行う。ストレスチェックは毎年あったが、1年に1回では現代のストレス社会には少なすぎるように思う。そして、結果が出るまでに1~2か月かかる。私の場合もチェックした時のストレス度は要面談であったのに対し、結果が来た時にはもう限界がきて退職を決意していた。要はストレスチェックをしたら、その時のストレス度に対しすぐ対策を取らなければ意味がない。そして、要面談から、医師との日程調整まで1カ月以上かかった。もしかしたら、面談で何か私の心境や上層部の考え方に変化があるかもしれないと考え面談を希望したが、その時には退職届けを提出し退職が目の前まできてしまっているため時すでに遅し。面談は取りやめにした。

二つ目は、心理カウンセラーを雇い病院スタッフの精神面をサポートする。直属の上司は、相談したときには親身になって話を聞いてくれた。しかし、上司も通常の業務で手一杯で大変な中、できることは限られている。多くのスタッフを抱える上司は多忙な業務に加え、一人ひとりの精神面に目を配ることは困難なことである。その上司も心が折れてしまうことも十分にあり得る。すなわち看護師一人ひとりの役割が多いため、目に見えない精神面まではフォローできないのだ。

今すぐ、病院に専属の心理カウンセラーを雇用し、ストレスチェックをシーズン毎に行いこまめにチェックし、把握する。赤信号がでたスタッフには1カ月以内に面談を行う。

ストレスの分析を行い、上層部と会議で共有し対策をとる。

病院は、医師、看護師、コメディカル、介護助手等のスタッフがいてこそ成り立つ。患者や経営も大切であるが、働くスタッフを大事にできないことには、患者も満足いかず経営も成り立たない。

まずは、スタッフを大切にできる取り組みをしてほしい。

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